耐震・免震・制震の違いは?耐震等級を左右するポイント
こんにちは、atelier SUBACO 広報担当です。
※こちらのコラムでは毎週、月・水・土曜日に「家づくりに役立つ情報」を発信しています!
朝晩はかなり冷え込みますね^^;
体調を崩しやすい時期ですので皆様お気をつけてお過ごしくださいね!
さて、今週のテーマは「 耐震性能 」について、お話していこうと思います。
家づくりを進める際に、家族をどのように守るかを考えることは、非常に重要なテーマとなります。
特に日本では、地震が頻繁に発生するため、家の安全性、すなわち「耐震性能」が重要視されます。
災害時には、家が家族を守る大切な拠り所となり、安心して過ごせる場所であることが大切です。
しかし、「地震に強い家」と聞いても、具体的にどんな性能が必要なのか、少し悩んでしまう方も多いかもしれません。
そこで重要になるのが「耐震等級」という考え方です。
これは、住宅がどれほどの地震に耐えられるかを数値化したもので、住宅の耐震性を比較検討する際に欠かせない指標になります。
耐震等級を理解しておくことで、家族の安全を守り、住宅の価値を長持ちさせるための大切な基盤となります。
今週のコラムでは、耐震等級とは何か、その基本的な仕組みや、耐震等級の高い住宅を建てるメリットなど、3回に分けてお話していきますので、これからお家づくりをされる方はぜひ参考にしてください ^^
前回のコラムでは、耐震等級とそのランクの分類についてお話しいたしました。
本日は、地震に対応するための構造の種類や、耐震等級の重要になポイントについてお話していきます。
皆様は「耐震」の他に「免震」「制震」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
これらは、地震に対する建物の構造を表す言葉で、それぞれ異なる特徴を持っています。
それでは詳しく見ていきましょう。
・耐震
耐震とは、地震の揺れに耐えられるように、建物そのものを強化する技術です。
地震の力が直接建物に伝わったときに、建物が崩れたり倒れたりしないように、柱や壁、基礎などを強く頑丈に作ります。
たとえば、家の壁や柱を強い材料で作ったり、建物の骨組みを強化したりすることで、地震の揺れを直接受けても建物が持ちこたえるようにする仕組みです。
耐震は、建物を揺れに耐えさせることが目的で、一戸建て住宅やマンション、学校などさまざまな建物に採用されています。
・免震
免震は、建物と地面の間に特殊な装置を設置し、地震の揺れを建物に伝えないようにする技術です。
耐震が建物そのものを強化して揺れに耐えるのに対し、免震はそもそも揺れを建物に届かせない工夫をします。
具体的には、建物の下にゴムやバネのような装置を設置し、地面が揺れても、その装置が揺れを吸収して建物に伝わる揺れを小さくする仕組みです。
これにより、建物全体がゆっくりと揺れ、地震の揺れを感じにくくなるため、家具や建物の内装が壊れるリスクも減ります。
・制震
制震は、建物にダンパーなどの装置を取り付け、地震の揺れを吸収して抑える技術です。
揺れを弱くすることで、建物にかかる負担を軽減し、被害を最小限に抑えます。
~耐震等級が高いお家を建てる重要なポイント~
・建物の重量
建物の重さは、耐震性を左右する重要なポイントになります。
地震が起きると、地面が激しく揺れることで建物も揺れます。
その際、建物自体の重さによって、揺れを受けたときに発生する力(慣性力)が大きくなり、その分耐える負担が増してしまいます。
そのため、軽い建物ほど揺れ幅が小さくなり、地震による揺れの影響を受けにくくなるのです。
軽い建物にするために、軽量な屋根材(ガルバリウム鋼板やスレートなど)を採用することで、地震時の揺れを抑えやすく、建物にかかる負担を減らすことができます。
・耐力壁の数と配置
耐力壁は、地震などの水平方向からの力に抵抗し、建物の変形を抑える役割を果たす重要な構造です。
通常の壁が柱や梁、土台で形成されるのに対し、耐力壁は強度を高めるために構造用合板を張ったり、筋交いを入れたりしているのが特徴です。耐力壁の数が多いほど、耐震性の高い住まいを実現できますが、配置バランスも重要です。
建物全体に適切に配置し、特に四隅や2階建ての場合は上下で位置を揃えることがポイントです。
一か所に偏った配置は、逆に耐震性を低下させる可能性があるため、注意が必要です。
・基礎部分と床の強度
基礎部分や床の強度は、住宅の耐震性能において重要です。
基礎が弱いと、地震時に建物が傾いたり沈下するリスクが高まります。
一般的には、鉄筋コンクリートの布基礎やベタ基礎が使用され、しっかりした基礎構造が耐震性を向上させます。
また、床の強度も重要で、耐力壁としっかり連結されることで地震の揺れを支える能力が高まります。
構造用合板を使用することで全体的な耐震性が向上し、安全な住まいを実現します。
以上、本日は耐震・免震・制震の違いと耐震等級で重要なポイントについてお話しさせていただきました!
耐震等級をしっかりと理解し、安全性の高い家づくりを進めていただければなと思います ^^
次回のコラムでは、耐震等級の高い住宅を建てるメリットについてお話していきますので、次回の更新もお楽しみにお待ち下さい ^^
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。